環境学習コーディネーター養成講座2016 第4回実施報告
環境学習コーディネーター養成講座2016 第4回目実施しました!
環境学習コーディネーター養成講座2016「Green Study ひょうご」は、複雑・多様化している環境問題全体を理解し解決に繋げる環境学習の企画や実践ができるリーダー養成だけでなく、地域との関わり、多様なセクターとの連携、事業の継続実施のコーディネートする専門家・指導者の養成を目指した講座です。2016年8月から2017年2月までの間連続8回実施します。
11月19日(土)に開催された第4回目の講座に参加しましたのでその様子をご報告します。
第4回目は篠山市で野生動物と人の関わりをテーマに神戸大学 篠山フィールドステーションで社会教育、ESDの観点から野生動物管理を研究されている清野未恵子氏のコーディネートのもと動物が共生できる社会を目指すための取組みについて学びを深めました。
ESDとは、Education for Sustainable Developmentの略称で「持続可能な開発のための教育」と訳され、ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育のことです。
篠山の地で、研究員や篠山市農都創造政策官として獣害対策に加え、地域づくりを含めた篠山市の農都づくり全般にわたって関わってこられた月日と経験があるからこその地域密着型の講座内容で、地元の農家や地域の方による直々の畑の見学(サル等対策)や柿とり…など盛りだくさんな1日でした。
獣害対策は目先のこと、そして一方的な一部分の見解だけでは解決することができないので、「どんな山をつくるのか。」という視点から、住民ひとりひとりが発言する場、語り合う場を篠山市では大切にされているそうです。そこで、人側の見解の合意形成だけでなく、動物(サル)の見解を科学的な生態研究の結果から伝えていくことを自身の役割として大切にされているそうです。コーディネーターとして、知識を探求し続けながらも、相手を尊重して伝わるように伝える工夫や心がけを随所から感じることができました。
最後に、訪ねたのは廃校になった中学校を利用してつくられた「篠山チルドレンズミュージアム」(ちるみゅー)です。学校の教室で給食メニューのランチを食べ、館長による館内ツアーに導かれていくうちに、とても懐かしい気持ちになり、参加者同士で子どもの頃のおしゃべりが弾みました。実際に子どもたちのフィールドである通称「ごんた山」に登り、子どもの頃にもどった気持ちで葉っぱなどのお気に入りの色探しを行いました。受講生みんなで輪になってお気に入りを発表した後は、今日の感想を”ちるみゅーの子ども特製”のお茶をいただきながらみんなで語りあいました。いろんなことをみたり、きいたり、感じたりと、温もりのある木の校舎の中で、1日の様々な出会いとつながりをふりかえり、みんなで心がぽかぽかとあたたかくなる時間でした。また、環境学習としてフィールドをどのように活用するかを考える機会にもなりました。
【講座内容】
野生動物と人との関わりを学び・考える・伝える(ワークショップ、フィールドワークを含む)
清野未恵子(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科特命助教)
主催:兵庫県・(公財)ひょうご環境創造協会
企画実施:NPO法人 はりま里山研究所