環境学習コーディネーター養成講座2017 第4回実施報告
環境学習コーディネーター養成講座2017 第4回を実施しました!
10月21日(土)~22日(日)、神戸三田アウトドアビレッジTEMILにて「環境学習
コーディネーター養成講座2017」第4回実践講座が開催されました。
第4回は「宿泊型ミニプログラム制作とフィールドワーク学習」をテーマに、経験豊富
な現場の実践者から具体的な環境学習方法や生物の観察方法など学びました。
日 時:2017年10月21日(土)~22日(日)
場 所:神戸三田アウトドアビレッジTEMIL
参加者:1日目 25名(受講者16名、1期生3名)
2日目 20名(受講者15名、1期生1名)
内 容:2017年10月21日(1日目)
10時30分~12時00分 「野外体験学習の大切さ」
講師: NPO法人生涯学習サポート兵庫 理事長 山崎清治
13時00分~14時30分 「体験学習を受ける側の思いと交流」
講師:ママの働き方応援隊
14時50分~16時20分 「環境学習における河川の生物調査」
講師:奈良女子大学理学部 准教授 片野泉
16時30分~17時30分 「生物の観察における注意点」
講師:兵庫県自然保護協会 調査部 大沼弘一、松下紫
2017年10月22日(2日目)
9時30分~11時00分 「樹木等の植物観察と注意点」
講師:兵庫県立農林水産技術総合センター、
森林林業技術センター主席研究員兼研究主幹 山瀬敬太郎
11時00分~12時00分 「うちエコ診断」について
講師:NPO法人はりま里山研究所 理事長 熊谷哲
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まず「野外体験学習の大切さ」について、山崎清治氏(NPO法人生涯学習サポート兵庫理事長)の講義を受けました。
NPO法人生涯学習サポート兵庫が主催している「チャレンジアイランド」(概ね15歳までの子どもたちが無人島で1週間、自給自足の生活に挑戦するプログラム)の活動内容について説明があり、そこから自身が学んだことを紹介していただきました。
特に印象的だったのが「ありがとう」の反対語は何か、という問いについて。
答えは「当たり前」なのですが、してもらうのが当たり前。あって当たり前。そんな当たり前を取り去った状態というのが無人島であり、「ありがとう」と誰かに言われることで自分の役割(居場所)を得ることが出来るという話に受講生は聞き入っていました。
午後から環境学習を受ける側からの意見として、ママの働き方応援隊から世良田ひとみ氏と
栗崎有加氏が、これまでの活動成果を紹介。受講者からも「どのようにすれば集客につながる
か」という質問や意見が飛び交い、情報発信への関心の高さが伺えました。
次に「環境学習における河川の生物調査」について、片野泉氏(奈良女子大学理学部
准教授)が講義と実習を行う予定だったのですが、荒天により実習は中止に。代わりに水生生
物調査の実施法や生態学的川の見方など、学術的な見地から環境学習の方法を学びました。
1日目最後の講義は、兵庫県自然保護協会の大沼弘一氏、松下紫氏が調査を行っているオオ
サンショウオをはじめ、さまざまな生態調査について。
なかなか普段知る機会がないオオサンショウオの意外な生態に受講生は興味津々。またオオ
サンショウオをはじめとする希少生物の保護について、受講者の方々のお悩みと共通する部分
が多く、それぞれの事例での具体的なアプローチに関心を寄せられていたようでした。
2日目は「樹木等の植物観察と注意点」について、山瀬敬太郎氏(森林林業技術センター
主席研究員兼研究主幹)に講義していただきました。
台風のためフィールドワークを行うことは出来なかったのですが、「森全体を見た時、何故
その木がそこにあるのか考えると、その森を取り巻く環境が見えてくる」という内容に、受講
生は窓の外に広がる森林に目を凝らしてみたり、実際に植物を触ってみたりと、今後の環境学
習に活かそうと熱心に耳を傾けていました。
2日目最後の講義は、熊谷先生(NPO法人はりま里山研究所 理事長)による「うちエコ
キッズ」について。「うちエコキッズ」とは、地球温暖化の学習から、自分の家の省エネ対策
まで学べるソフトのことで、すでに環境学習を行っている受講生らの中でも、知らなかった人
たちがおり、自由にダウンロードできるということで、皆さん興味を持っていたようです。
今回、台風による荒天により、フィールドワークが行えない等のアクシデントもありました
が、受講者、講師、第1回修了生、事務局スタッフと普段交流のない人たちが立場を超えて交
流できたことで、知識が深まっただけでなく、さまざまなネットワークが広がり、誰もが充実
した時間を過ごせたように思います。