8.その他、幼稚園・学校などでの環境学習・教育の推進について
◆ 兵庫県では、環境や生命を大切に思う“こころ”を育むとともに、学習から実践へとつなげるため、兵庫の豊かな自然・
風土を生かしながら、幼児期からシニア世代までそれぞれのライフステージに応じて、自ら「体験」、「発見」し、自ら
「学ぶ」環境学習・教育を推進しています。
特に子どもを対象とした事業としては、現在、幼児を対象とした「エコっこ育成事業」、全ての公立小学校において3年
生を対象とした「環境体験事業」、5年生を対象とした「自然学校」などに取り組んでいます。
こうした事業を中心に、各地で地域の特性を生かした環境学習・教育に取り組む幼稚園・学校等を支援するため、県で
は「グリーンサポーター」登録制度を運用しています。子どもを対象とした環境学習・教育に興味のある推進員は、ぜひ
「グリーンサポーター」に登録いただくなど、幼稚園・学校等とのつながりを深めてください。
なお、幼稚園・学校等から直接推進員に協力依頼をする場合もありますので、その際は積極的に関わっていただきます
ようお願いします。
※ ひょうごグリーンサポーターへの登録は、各地の県民局・県民センターで随時受け付けています。詳しくは県HPを
ご覧ください。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/nk19/greensapota.html
※ 小学校3年生の環境体験事業の講師やサポーターになっていただいた場合は、基本的に小学校から交通費等が支給さ
れますので、詳しくは学校に確認してください。
※ 県内で実施されている環境学習・教育プログラムの事例等については、環境学習情報ステーション「ひょうごエコプ
ラザ」HPをご覧ください。
http://www.eco-hyogo.jp/gakushu-hiroba/
◆ 幼稚園児や小学生などに対する環境学習の実施は、話し方に気をつける、授業で習っていない漢字を用いない、子ども
の集中できる時間が限られている等、慣れるまで難しいものです。幼稚園・学校等での環境学習の実施の際は、先生との
事前打合せが大変重要です。子どもが関心をもっていること、授業で環境のどの分野のことなら教えている、などのアド
バイスをもらい、その内容と温暖化防止を関連付けて話せば効果的です。また、文部科学省が告示する「学習指導要領」
(文部省ホームページに掲載)から環境問題と関連のある教科を調べたり、兵庫県教育委員会が発行する「環境教育副読
本」なども参考にするとよいでしょう。
◆ ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)について
2002年の「持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)」における日本政府の提案により、
2005年から「国連ESDの10年」が始まりました。これを契機に、文部科学省や環境省を中心に国内でもESDの普及
啓発や関連施策の展開が図られています。
ESDの定義は、文部科学省によれば次のとおりです。
「今、世界には環境、貧困、人権、平和、開発といった様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の課題を
自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally,act locally)ことにより、それらの課題の解決につ
ながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動
です。つまり、ESDは持続可能な社会づくりの担い手を育む教育です。」(文部科学省HPより抜粋)
ESDでは、単なる知識の習得や活動の実践にとどまらず、日々の取組の中に、持続可能な社会の構築に向けた概念を
取り入れ、問題解決に必要な能力・態度を身に付けるための工夫を継続していくことが求められています。
環境学習・教育の分野ではESDの視点が不可欠になってきており、推進員の活動でも、ESDの考え方を理解してお
く必要性が高まっています。