山陰海岸ジオパークでの環境学習体験
レポーター:岡田 千佳
西播磨・こども環境学習リーダー養成事業の「第2回実践講座(視察研修)」に参加しました。日々、環境学習に携わる教員や推進員の方と一緒に、現地で先進的な環境保全に取り組む人々の活動を学びました。場所は、山陰海岸ジオパークにある「玄武洞公園」と「兵庫県立コウノトリの郷公園」です。
「玄武洞」は、国の天然記念物に指定されており、火山活動で流れ出したマグマが冷え固まる際に、柱のようになった“柱状節理”を見ることができます。自然の作り出した芸術に感動しました。
「兵庫県立コウノトリの郷公園」では、コウノトリの保護・増殖、野生復帰の取組についてお話を聞き、実際に公開ゲージ内のコウノトリの様子を間近で見ることができました。「生態系の頂点に立つコウノトリが生息している環境は、里山や田んぼ、川や水路に多様で膨大な餌となる生きものが生息し、人も含め、生きものにとって暮らしやすい環境であるといえる。」ということが印象に残りました。この地域では、水田の中干し時に、生きものの生息場所となる“マルチトープ(水路型ビオトープ)”を整備し、地域の人々が「コウノトリと共に生きる環境づくり」に取り組んでいることを知りました。こうした取り組みや科学により、現在、野外で生息するコウノトリの数も順調に増えているといいます。
今回、現地で環境保全に取り組む人々の活動を学び、日々の自分自身の生活と環境の密接さを考えることができました。また兵庫県には、ゆたかな自然環境や誇れる取組、魅力があることを改めて実感しました。今年は、日本の空にコウノトリがよみがえって10年という節目の年です。山陰海岸ジオパークへ足を運んでみてはいかがでしょうか。